猫,チョコレート,食べた

猫を飼っている家でも、猫が食べてはいけないものを把握している人はあまりいません。

 

飼い主の中には人間が食べるものと同じものを猫に与える方もいますが、それは危険を招くことがあるのです。

 

例えば、チョコレートは猫にあげてはいけない食べ物の一つであり、猫を飼っている方は十分に注意しておかなければいけません。

 

 

猫にとってチョコレートが危険である理由や、食べてしまった場合の対処法などについて知っておきましょう。

 

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猫がチョコレートを食べた時の中毒症状

 

猫にとって危険な食べ物はいくつかありますが、チョコレートも忘れてはいけないものの一つです。

 

チョコレートという食べ物には、玉ねぎと同じように猫に大きな害を与えてしまう食品とされています。

 

それでは、何故猫にチョコレートを与えてはいけないのでしょうか?

 

チョコレートは「嫌いな人がいない」というほど人間にとっては人気の食べ物ですし、子供から大人まで多くの人に愛されています。

 

人間にとっては美味しさを感じられるチョコレートですが、実は猫にとっては毒となってしまうのです。

 

何故なら、チョコレートの中には猫の身体にとって危険となる成分が含まれているからです。

 

その成分は「テオブロミン」と呼ばれるものであり、カフェインとよく似た成分とされています。

 

 

テオブロミンというのは、チョコレートの原料であるカカオに含まれている苦味成分のことであり、人間が摂取すると覚醒効果を得ることができるのですが、猫が摂取してしまうとそのまま死に至ることもある危険な成分です。

 

 

猫にとってテオブロミンは有害な物質であるばかりか、一度摂取するとすぐには分解ができず、中枢神経に大きなダメージを与えてしまいます。

 

猫がテオブロミンを摂取してしまうと、その後4時間以内に中毒症状を引き起こすと言われています。

 

中毒の具体的な症状としては、「嘔吐」や「下痢」、「頻脈」、「興奮」、「不整脈」、「痙攣」などが挙げられます。

 

他にも「昏睡」や「尿失禁」など、様々な症状が現れます。

 

猫にもよりますが、中毒の症状は長い場合で数日間続くこともあり、摂取したテオブロミンの量によっては、そのまま死に至る危険性もあります。

 

もちろん全てのチョコレートに、猫にとって危険なテオブロミンが豊富に含まれているという訳ではありません。

 

 

チョコレートの種類によってはテオブロミンの含有量が少ないものもありますが、猫の体は小さいですし、食べた量が多ければ、その分身体に大きな害を与えることがありますので注意が必要です。

 

テオブロミンの量が少ないチョコレートとして挙げられるのは、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートなどがあります。

 

これらのチョコレートはカカオの使用量が少ないため、テオブロミンの含有量も比較的少なくなっているのです。

 

一方で、カカオをふんだんに使用しているビターチョコレートなどには、大量のテオブロミンが含まれていますので、猫にとってはより危険な食品だと言えるでしょう。

 

猫がチョコレートを舐めただけの場合

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猫にとって危険な食べ物の代表であるチョコレートは、摂取してしまうと最悪の場合は命にも関わることになるのですが、舐めただけでも同じように危険性はあるのでしょうか?

 

猫が舐めただけであれば摂取量が極端に少ないため、大した問題はないように思えるかもしれません。

 

 

しかしどんなに摂取量が少なくても、体の小さな猫にとっては思わぬ害になることがありますので注意は必要です。

 

猫がチョコレートを舐めてしまった時には、早急に動物病院へ連れて行き対処をしましょう。

 

猫がチョコレートを食べた時の致死量

 

猫にとってチョコレートは避けるべき食べ物の一つであり、もし摂取してしまうと場合によっては死に至ることもあります。

 

それでは具体的にどれくらい摂取することで命が危険に晒されるのか、気になる飼い主の方もいると思います。

 

飼い主が、自分自身では猫について理解を深めて気を付けていたとしても、家族や遊びに来ていた友人などが同じくらい猫についての知識があるとは限りません。

 

 

その際に可愛さのあまり、良かれと思って猫にチョコレートを与えてしまう可能性もありますので、飼い主としてはテオブロミンの致死量について把握しておいて損はありません。

 

 

猫がテオブロミンを摂取した際の致死量は、猫の体重1kgあたり250~500mg程度と言われています。

 

 

つまり体重2kgの猫の場合は、500mgのテオブロミンを摂取してしまうと、死に至る危険性があるということです。

 

実際にテオブロミンが含まれている量は、チョコレートの種類によっても異なりますので正確に測るのは難しいですが、大まかに言うとほんの一口食べただけでも猫が死んでしまう可能性はあるのです。

 

例えば、砂糖を含んでいないパン焼用チョコの「ベーキングチョコレート」であれば、100gあたり1,300mg以上ものテオブロミンが含まれています。

 

スタンダードな種類の「ミルクチョコレート」であっても、100gあたり155mgもテオブロミンが含まれていますので、多めに与えてしまうと死を招く危険性があります。

 

スーパーなどで売られている一般的な板チョコは、50g程度の重さのものが多いです。

 

ミルクチョコレートの場合は、丸々一枚食べたとしても死に至る危険性は低いのですが、同じ量でもベーキングチョコレートの場合では、一枚食べてしまうと死の危険性はより高くなります。

 

また猫にとっては塊のチョコレートに限らず、ココアの誤食にも注意する必要があります。

 

 

猫の身体にとって毒となるのはカカオに含まれたテオブロミンですので、チョコレートと同様にテオブロミンが含まれているココアも危険となるからです。

 

そのため食べ物そのものというよりも、原料に注意する必要があると言えるでしょう。

 

チョコレートだけでなく、ココアも猫にとっては危険な食べ物ですので、たとえ少量であってもあげてはいけません。

 

ココアというと、チョコレートとセットになっていることもあります。

 

飼い主の食べかけのお菓子などにココアパウダーがかかっていることもありますので、猫が近付いてくる前にきちんと処分しておくことが大切です。

 

猫がチョコレートを食べた時の対処法

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猫がチョコレートを食べてしまった時は、できるだけ早めに対処しましょう。

 

対処の方法が分からないという方は、以下の通りに行うと良いと思います。

 

舐めたチョコレートをすぐに吐き出させる

 

猫がチョコレートを舐めてしまった場合には、すぐにチョコを引き離して綿棒や飼い主の手で、猫の舌の奥部分を刺激しましょう。

 

この段階で吐いてくれれば、後の処置がより簡単になります。

 

 

チョコレートを口に入れた後の吐き戻しが有効となる時間は、大体30分~1時間ほどと言われていますので、見かけたら早めに処置を行うようにしましょう。

 

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動物病院を受診させる

 

応急処置ができたら、すぐに掛かり付けの動物病院で診てもらうようにします。

 

その際には、「いつ」、「どういうチョコレートを」、「どれだけの量」食べたのか、または舐めたのかを獣医さんにしっかりと伝えます。

 

 

またその後の猫の中毒症状などの様子や、吐き戻しできた場合には、その量や状態などもできるだけ正確に客観的に伝えることが大切です。

 

チョコレートには様々な種類がありますので、種類や量についてはきちんと把握しておきましょう。

 

致死量に達しているかどうかを判断することはとても重要ですので、猫を飼っている方でチョコレートが手元にある時は、一つずつ記録しておくなどの工夫をすると良いでしょう。

 

 

一番大切なのは、猫にチョコレートを食べさせないことです。

 

そのためには人間が食べているものを与えないようにして、普段から気を付けることが大切です。

 

チョコレートの摂取など、猫の誤食は全て飼い主の責任になります。

 

飼い主が、チョコレートやチョコレートを使用したケーキやアイスクリームなどを食べている時に、猫が舐めたそうな仕草をして近寄ってきても、絶対に与えてはいけません。

 

またそのチョコレートを包んでいた包装紙にも、注意を配る必要があります。

 

 

チョコレートを使用した製品を包装していた紙や袋の処分も、猫の身近に放置することなく、きちんと捨てるようにしましょう。

 

紙や袋などの内側に、チョコレートが付着していることは珍しくありません。

 

猫を飼っている方であれば分かると思いますが、猫というのはカサカサという音がするものに非常に興味を持つ動物です。

 

 

チョコレートを包んでいた紙や袋というのは、猫にとっては絶好の玩具でもあります。

 

猫の手の届くところに放置してしまうと、遊んでいるうちにそのまま口に入ってしまうこともあるでしょう。

 

それを防ぐためにも、チョコレートが付着している恐れのある包装紙や袋はきちんと後片付けをして、ゴミ箱は猫が開けることのできない種類のものを使用することをおすすめします。

 

 

有害となる食品が大切な猫の口に入ることがないように、日頃からしっかりと管理を行うようにしましょう。

 

意外なものとしては、調理器具にも注意が必要です。

 

ケーキなどを作る際に、チョコレートを使用することもあると思いますが、その時には食器や調理器具は使用後はすぐに洗って片付けることが大切です。

 

 

好奇心旺盛な猫が、そのまま舐めてしまったり触ったりすることもありますので、配慮も忘れないようにしましょう。

 

猫はチョコレートの匂いに反応する?

 

猫は様々な匂いに敏感に反応しますが、チョコレートについても反応するのでしょうか?

 

これは猫によって個体差があるようです。

 

全く反応しない猫もいれば、すぐに反応して興味を示す猫もいます。

 

 

チョコレートの匂いを求めて近付き、無我夢中になってしまう子もいることから、チョコレートには何かしら猫を夢中にさせるものがあるのかもしれません。

 

またチョコレートそのものには特に興味はなくても、その香りだけに反応する猫もいます。

 

飼い猫の中には、飼い主が食べるもの全てに興味を示す猫もいますので、チョコレートもその中の一つと言えるのでしょう。

 

チョコレートの好きな飼い主が食べるお菓子の匂いに、知らぬ間に猫が反応するようになることもあるようです。

 

猫によってチョコレートへの反応は様々ですが、例え興味を示しても絶対に与えてはいけませんので、管理は徹底しましょう。

 

まとめ

 

猫にとって有害となる食べ物はいくつか存在しますが、チョコレートは代表的なものの一つです。

 

玉ねぎと同程度に重大な害を与えてしまいますので、日頃からの管理の徹底が必要です。

 

万が一飼い猫がチョコレートを舐めたり食べたりしてしまった場合には、できるだけ早めに対処するようにしましょう。

 

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